座談会2. 私にとっての「医療」と「広告」

参加メンバー

座長 : マーケティング・ソリューション部所属

A  : アカウント・サービス部所属

B  : メディカル・ライティング部所属

C  : メディカル・ライティング部所属

D  : マーケティング・ソリューション部所属

座長:
みなさんのお話しをうかがって、みなさん一人ひとりが様々なご経験をされて真和に至っているのだなと感じました。それでは、ここからは、先ほどDさんからもお話しが出ましたが、私たちの使命、というか、「医療」を専門とする「広告代理店」として何が求められるのか、あるいは、自分として何をやりがいとして仕事をしているかといったことをうかがいたいと思います。
D:
私たちは製薬メーカーがお客様になるわけですが、医療という意味では、その先のドクターをはじめとした医療従事者、さらには(薬の)エンドユーザーである患者さんが大切になってきますね。逆に座長に質問なのですが、座長は患者会とお仕事をされたことがあると聞いていますが。
座長:
はい、以前乳がんのお薬の仕事をしていましたので、乳がん患者会のみなさんといろいろお仕事させてもらいました。あと少しだけですが喘息の患者会の会長さんとも一緒に資材を制作したことがあります。
D:
私は患者さんと実際に接して仕事をしたことがまだないのですが、想像で恐縮ですが、その病気を実際には経験していない(ことが多い)広告代理店の人間が患者さんとお話しすることはいろいろと難しいこともあろうかと思うのですが・・。

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座長:
うーん、確かに「広告代理店の人間」として出向くと、難しいかもしれませんね。こちらのビジネスの都合が前面に出てしまうと・・。やはり患者さんは、その疾患で言えば最前線の戦士です。生身をさらけ出して病気と闘って、いろんなことを経験しているわけで、その分、山のように外に伝えたいことがある。その一つ一つを広告代理店の人間としてではなく、一人の人間として耳を傾ける、ということが大事だと思います。でも、一方でこちら側のお仕事、製薬メーカーさんのお金で作る資材のことも大事。患者会として伝えたい山のようなことをいかに限られた紙面と予算で伝えるか、そこは、地道に膝を突き合わして相談していく、ということでしたね。いずれにしても、いつかは自分も経験することになるかもしれないその病気の患者さんたちとお話しするには、ビジネスマンとしてではなく、一人の素の人間としてお話しする、ということが大切だと思います。もちろん、男性が乳がんになる可能性はとても少ないけれど、自分がならなくても、母親とか、奥さんとか、身近なひとが経験する可能性があるので同じことだと思います。乳がんの患者会にも最近は男性の会員も多いです。奥さんと一緒に乳がんと闘っているのですね。Aさんは、患者さんについてはいかがですか?
A:
私もごく最近ではありますが、乳がんの患者会のイベントに参加したり、それとは別にパーキンソン病の患者会にもおじゃましたりしました。パーキンソン病の患者会の事務局長さんはご自身ではなく、親御さんがパーキンソン病とのことでした。ご自身が親御さんの面倒をみることがきっかけで、患者会の事務局長になられたそうです。とてもボランティア精神というか社会的使命感にあふれたお方でした。そこで、自分に立ち返ってみると、たとえば自分の親が病気になったところで、そうした使命感をもてるかといったら、そうではない(笑)。患者会の人たちってすごいなって実感するわけです。それは、実際に会ってみないとわからない。
C:
薬を実際に服用する患者さんたちにもっと、もっと、会うってことが大事ですね。
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座長:
Aさんは以前MRだったので、お医者さんたちにはたくさん会ってきたわけですよね。
A:
そうです。そこで振り返ると、お医者さんも人間なわけですから、本当にいろんな人がいる。そう思うと、今、私たちが作っている、薬のパンフレットやプロモーション資材、あるいは、インフォームド・コンセント用資材など、半分の先生は見向きもしない、すぐ捨てられてしまうものなのかもしれないと思うこともあります。そうした先生にもこちらを向いてもらうような努力も必要でしょう。でも、私たちはすべての先生に会えるわけではない。とすると、基本的にすべてのお医者さんが、患者さんと、その病気にまじめに向き合っていて、その病気を治そうとし、そのために患者さんに説明するためのものを使いたいと思っているという前提に立つしかない、と考えています。
C:
すべてのお医者さんがまじめに病気に向き合う、っていう前提というのも正しいとは思うのですが、一方で、語弊があるかもしれませんが、物理的な環境が影響してまじめでいられない先生もいるのかと思います。本当はまじめにしたいのだけれど、という意味です。1日24時間しかないなかで、患者さん一人ひとりに使える時間も限られてくる。小児科や産科など、医師が不足している領域ならなおさらです。目を行き届かせたいと思っても、行き届かない。そうしたところをカバーするような資材、かゆいところに手が行き届くような資材を作るのも私たちの仕事なのかなと思います。もうちょっと先生が楽になれるような。
座長:
実際に薬剤師としての経験のあるBさんはそのあたりいかがですか?
B:
医療の現場って体力仕事の一面もあります。ドクターも看護師さんも薬剤師も、理学療法士さんも、みんな大変な思いをして仕事をしている。たとえば、インフルエンザの患者さんが来たら、自分だって具合悪くなることもあるのに、休めない。土日も朝も夜もない。そのような現場に向かっての「広告」って何だろう?って考えたとき、一般消費財のようなものを売るためのかっこいいビジュアルで華やかな広告とはちょっと違うのかな。伝えるべき情報を、きちんと正確に伝えるべき相手にまじめに届ける。それが医療系の広告なのだと思うのです。あたりまえのことですが、製薬メーカーが作った薬はその病気に悩む一人ひとりの患者さんのためのもの。その患者さんと薬をつなぐ仕事を今私がやっていると思うと、とても意味のある仕事をやっている自覚が持てます。
座長:
まさに、真和のスローガンである「私たちの作る広告は医療です」ね。
B:
はい、その通りです。私の想いと合っていますし、この会社での仕事にやりがいがあります。楽しいです。

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A:
「広告」ってことばは「広く」「告げる」って書くから、なんかテレビとかラジオみたいに大量に溢れるイメージがあるけど、本当は、本来その商品、私たちの業務で言えば薬を、今それをもっとも必要とする人である患者さんやドクターに確実に伝えるってことなんですよね。
C:
私もある仕事で患者さんのアンケート結果を見ていたら、「10年以上診断名がつかず、ずっとその病気に苦しんでいた」という一文を見つけました。ずっと何年も自分の病気が何かわからないというのは、本当に苦しいことだと思います。その病気は医師にも病名があまり普及していませんでした。その後、私たちがサポートさせていただいた製薬会社の活動により、診断名が明らかになったそうで、その患者さんはとても喜んだそうです。このように医師や患者さんに少しでも喜びを感じてもらえる仕事に携わることができて、良かったなと思いました。
D:
確実に伝える、ということでいえば、その手法や媒体も重要な要素ですよね。高齢者にはモバイルやPCは使えないから避ける、ということもよくあるけれど、本当にそうなのでしょうか。
座長:
本来iPadなんかは、そもそもバリアフリーの発想。高齢者にもっと使われるべきだし、ある自治体では、高齢者に貸与していたりもするそうです。
D:
そうそう、インターネットだって、いまや高齢者の多くが使っている。あとマンガとかも若い人向けというけれど、やっぱりきちんと作れば、年代を問わずわかりやすく伝えることができる。実際、私も、抗アレルギー薬や不眠症の薬で患者さん向けのマンガを作ったらとても受けた。私自身子どもの頃、雑誌の図解やマンガで科学をわかりやすく解説しているのを見るのが好きで、わくわくしたものです。今、病気や薬のことを扱う仕事をしていても、読む人が、ある意味わくわくしながら理解できるものを作っていきたいな、という思いはあります。
いずれにしても世に出た薬は、研究開発に携わった多くの人の熱い想いが入っているのだから、私たちは、広告という手法を活用して、こういう薬が「僕はここにいるよ!見て見て!」ということを100%の患者さんに知れ渡るようにしたいですね。
座長:
「僕はここにいるよ!」って、なんかとてもパワフルですよね。一つの薬がそこに存在すること、まずそこに大きな意義がある。そして、その価値を大きく活かすことのできるドクターと、それを待ち望む多くの患者さんに対して、その存在をきちとんと、正しく知らせる。もちろん、私たちならではのクリエイティブなアイデアを使いながら。それが私たちの仕事なのでしょうね。本日はありがとうございました。

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