真和セミナー
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アニメ療法が精神科医療を変える(講師:パントー・フランチェスコ氏)

講師: 
パントー・フランチェスコ氏
慶應義塾大学病院 精神・神経科教室
筑波大学大学院 精神保健グループ

<講師略歴>
イタリア シチリア島出身。ローマのサクロ・クオーレ・カトリック大学医学部卒業。 ジェメッリ総合病院を経てイタリアの医師免許を得てから来日し、日本の医師免許を取得。 筑波大学大学院博士号取得(医学)。慶應義塾大学病院の精神・神経科教室に入局し、現在は複数の医療機関で精神科医として診療にあたる。

内容

イタリア人医師である講師が幼少期から慣れ親しみ勇気づけられた日本のアニメ・漫画・ゲーム。それらを活用した「アニメ療法」の開発と、日本の精神科医療への導入状況についてご講演いただきました。

  1. 物語と人間の普遍的関係
  2. 日本文化の力
  3. アニメ療法の構造と特徴
    • 3つの柱と6つの特徴
  4. アニメ療法の理論的背景と物語の構造
  5. アニメ療法のタイプ
  6. 新しい精神科医療へ

※2024年6月2日収録
 2024年6月26日、Zoomにて録画を放映

社員の声

  • 物語への感情移入を通じて患者さんの行動変容を促すことは、疾患や薬剤について患者さんに解説するコンテンツ(冊子、動画、ウェブサイトなど)の真の目的でもあることに気づきました。
    私たちのように医療情報を扱う者は、患者さんに疾患や薬剤について伝えようとするとき、つい論理的に正しいストーリーで伝えようとしてしまいますが、それでは患者さんの行動変容につながらないことを経験的に感じています。そのため、私たちの仕事において重要なポイントの一つは、いかに患者さんに寄り添い、患者さんが共感したり感情移入したりできるコンテンツに仕上げられるか、ということであると考えています。
    そういう意味では、アニメそのものが治療の手段になりうるだけでなく、薬による治療効果を最大化する手段、あるいは一人でも多くの患者さんにその薬による治療を受け入れてもらう手段にもなりうると思いました。
    潜在ニーズの探索から、価値規定、エグゼキューションへの落とし込みなど、講師の一連の価値の作り方を改めて認識することができました。
    拝聴してワクワクする内容で、広告代理店の価値を改めて再認識することができました。

  • 精神科診療における漸進的な取り組みに、大変感銘を受けました。日本人医師ではこのように、日本の文化を生かす発想はなかなか浮かばなかったのではないかとも感じており、イタリアご出身のパントー先生だからこそ、日本の医療に新しい風を吹き込んでいただいたのではないかと感じます。
    精神疾患に限らず、他の疾患や障害など何らかのトラウマ体験をした方にもアニメ療法が通じる可能性を実感しました。
    また先生がおっしゃっていた「患者という言葉をなくして、悩みを持っている人にしたい」にも大変共感いたしました。

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